赤ちゃんの歯について
赤ちゃんのお口の中に関するトラブル
舌が大きすぎる!
舌が大きいのが正常な状態なので、心配いりません。生まれたときの赤ちゃんはお乳を吸いやすいように口の中は全体に浅くて舌が大きく、歯ぐきの上にまではみだすようになっています。出生直後はほとんどお口の中にはバイ菌はいません。6~10時間後から急速に増え、4~5日後にはすみつきます。
大人と同じような種類のバイ菌がすみつくのは4~5歳以降です。歯が生え始めるのは5~6ヵ月頃。下の前歯から出てきます。その頃にはお口全体も深く長くなって、舌は歯ぐきの内側にすっぽりおさまって「噛む」準備が始まります。
歯ぐきに白い真珠のような固いふくらみが?
歯ぐきに白い真珠のような固いふくらみ(上皮真珠)は、発育が進むと自然に消えるのでほうっておいて大丈夫です。
歯が出生直後~生後1ヵ月以内にはえてきた!
生まれてすぐや生後1ヵ月以内に歯が生えてきたら、あわてんぼの歯と余分な歯の場合があります。あまり早いと授乳のとき、お母さんのオッパイを噛んだり、赤ちゃん自身の舌等を傷つけてオッパイが飲みづらくなります。問題があれば歯医者さんに相談しましょう。
歯が大きすぎる! 歯の大きさが違う?
これは、2つの歯がくっついて生えてくる「ゆ合歯」というもので、下の歯に現れることが多いです。歯の数としては少なくなりますが、1個の大きさは大きいです。全く心配ありません。
専門家に「上唇小帯」又は「舌小帯」に異常があるといわれた!
上唇小帯(上唇の内側にある上下に走るヒダ)の幅や太さが大きすぎる、舌小帯(舌の下にあるヒダ)が短すぎる、といった異常が見られることがあります。上唇や舌の動きが悪くなって、オッパイが飲みにくいです。場合によっては切ることもあります。心配なら歯医者さんで相談しましょう。
ダイオキシン問題が気になるけれど、母乳とミルクとどちらがおすすめ?
オッパイの飲ませ方は、母乳と哺乳ビン(人工乳)の2種類がありますが、断然おすすめは母乳。「人」の子供は「人」のお乳で育てるのが一番です。お母さんから多くの免疫を受けますし、授乳時のスキンシップはとても大切です。味も赤ちゃんにぴったりの甘みと塩味。お母さんのオッパイを吸うときは舌・唇・口全体を使います。そうすることにより「噛む」ことを覚える前段階になります。また、歯ぐき・口周辺の筋肉・顔全体の形・表情・発音にまで影響します。
最近、母乳のダイオキシン汚染が話題になっていますが、母乳を飲ませる利点の方がはるかに上回っています。ダイオキシンは母乳だけの問題ではありません。人体そのものへの汚染を減らし、発生を抑えることを考える方が先決でしょう。哺乳ビンは乳首の形がどうしてもお母さんのものとは違いますし、飲み方も吸引すればよいだけで、口やその周辺部はあまり使われません。乳首の穴も大きすぎることが多く、余計飲むための努力は要らなくなります。
離乳食のポイント
5~6ヵ月頃からそろそろ離乳食を始めましょう。離乳の時期というのは固形食に移る過程でとても大切です。大人は「固形」のものを噛んで食べています。意外なことかも知れませんが、「噛む」といういうことは自然に備わっている能力ではありません。練習して覚えて行くものなのです。当然、練習に適する時期と期間があります。それを逃してしまうと3~4歳になっても肉類や繊維の多い野菜をイヤがる「噛めない子」になってしまいます。
離乳の時期はオッパイだけでなくいろいろの味のものに出会う時期でもあります。甘みと塩味は生まれてすぐでも分かります。けれども、酸味・苦味・旨味は経験を通して覚えて行くものです。幾つかの種類の味が組み合わさって複雑な味(おいしさ)を感じるようになります。オッパイを飲んでいるだけでは身につきません。より多くの味に親しむことによって食欲・意欲といった情緒面の発達も促されます。最初は薄味から始めましょう。食品そのものにある甘味を利用します。オッパイをおいしいと感じていた赤ちゃんなのですから、早くから大人と同じ味、特に甘味を教えてしまうと甘い物好き=虫歯っ子になりかねません。栄養の補給という面も大切です。月齢だけでなく、食べる機能の発達に合わせて進めて行きましょう。
- ○5~6ヵ月頃(唇食べ・ゴックンできる状態のもの<ドロドロ状>)
- 上唇を閉じることを覚える時期です。ドロドロのポタージュ状のものはお乳と似ていますが、お乳のときは上唇はお母さんのオッパイに当たっていて口は空いたままでも密閉状態になっているため飲み込めるのです。スプーンを使えば唇は閉じなければなりません。まずそれを練習します。上唇を下げるようにスプーンを使います。「噛む」訓練の第一歩です。口元の筋肉は神経機能と深いつながりがあります。
- ○7~8ヵ月頃(舌食べ・舌でつぶせる程度の軟らかさ・舌を上下に動かしてモグモグ)
- 「噛む」本格的なトレーニング期です。唇を結んだときはほぼ一直線になっていいます。顎はモグモグ動くだけですが、時々左右にも動きます。多くの味に慣れさせましょう。でも、肉類はもう少し後にしましょう。
- ○9~10ヵ月頃(歯ぐき食べ・歯ぐきでつぶせる固さ・カミカミ)
- 前歯は生えてきていますが、奥歯はまだですから口に入った食べ物を奥へ運んで歯ぐきで食べます。顎も上下左右によく動くようになります。
- ○11~12ヵ月頃(パクパク)
- 食べる楽しみ・食へのあこがれ等を導き出す時期です。手づかみで食べさせることも大切です。前歯でかみ切っていくことも覚えます。
- ○1~3歳頃(カチカチ歯で食べます)
- 唇・舌・顎を自由自在に動かすことができます。奥歯が生えるに連れ、しっかり噛めるようになります。噛む力は大人に比べるとまだまだ弱いので、大きすぎるもの・固すぎるものはまだ避けましょう。
「噛む」ことの大切さとは
- 1. 口の中の衛生管理
- 「噛む」ことにより唾液の分泌が盛んになります。唾液には大切な役目が一杯です。また、「噛む」ことにより歯の表面に付着している汚れをある程度落とすことができます。
- 2. 顎の発達、きれいな歯並びを作る
- 使わないと顎はだんだん小さくなってしまいます。そうすると歯並びが悪くなります。顎の筋肉の発育も悪くなります。
- 3. 情報センサーとしての役割
- 口の中は指先以上に敏感な感覚によって、取り入れた食べ物の中の有害物質を発見し、排除する役割があります。味覚の発達を促します。
- 4. 脳を刺激し発達させる
- 顎の上下運動や筋肉運動が直接、脳を刺激します。また、唾液が増えて味覚が敏感になることでも脳への刺激が生じます。一定量の刺激は必要で、刺激がなくて単調だと人間は退化して、頭の働きも鈍くなりがちです。反対に様々な刺激を受けると脳は適度に興奮して、機能が向上するようになります。
- 5. 心の安定を保つ
- 「噛む」ことは人間の本能的欲求でもあり、精神安定剤の役割をします。
口の中のケアはいつから始めたらいいの?
歯が生えてきたらきれいにしましょう。上の前歯はオッパイや果汁だけを飲んでいても表側には汚れが付着します。口の中のバイ菌が汚れの元です。小さな歯ブラシでお母さんが汚れをふき取るように動かしてきれいにしてあげましょう。



