入れ歯に関するトピックス
ホーム > トピックス > 介護が必要な人のお口のケア

介護が必要な人のお口のケア

身体の不自由な人が自分で歯磨きをする場合と、介助者が行う場合に分けて、コツや注意点を解説しています。

家族を中心としたサポート

年齢にかかわらず突然の病気や事故によって身体の自由が制限されることがあります。その程度によりさまざまな日常生活の行動を人に手伝ってもらわなければならなくなります。年齢が高ければ高いほど、他の病気をもっていることも多く、一層介護者の手を借りなければならないことが多くなります。

そういった状態(最重度は寝たきり状態)であっても、できるだけ快適な生活が送れるように家族を中心としてサポートしていくことが大切でしょう。日常生活の中でも歩行、食事の摂取、清潔・整容、衣服の着脱、入浴、排泄等は部分的または全面的介助を要するケースがでてきます。様々な職種の専門家も在宅における介助に関わっており、それらの人達のアドバイスや指導を上手に取り入れていくことが、家庭における介護をスムーズに行うコツになるでしょう。

口の中を清潔に保つことは、歯や口の中の病気を予防し、おいしく食事をしていくための基本となります。自分で歯が磨ける場合でも、健常者と違ってその方法や道具を工夫する必要があります。家族等の介助が必要な場合は、程度に応じて最初は歯科衛生士等の専門家からポイントを教えてもらうと行いやすいでしょう。

片麻痺や上肢等に障害はあるが自分で何とかケア出来る場合

1. 歯磨きのポイント

歯磨き前の準備

唇に麻痺があると唾液が垂れて衣服を汚してしまいます。首にタオルを巻いたりエプロン等を使います。

歯ブラシの工夫

歯ブラシは健康な方の手で握ります。握りにくいときは柄を太くします。市販されている道具にタオルやスポンジを巻いたり、ゴムホース等をかぶせると太くできます。手が挙がらなくて口まで届かない場合は柄を長くする工夫をします。運動の方向が限定されている場合では一部の歯にしか歯ブラシが当たらないことになります。歯ブラシの柄をロウソクの炎等の熱を加えて変形させ、動かしやすいように改良します。電動歯ブラシも利用すると良いでしょう。

磨く際の注意点

麻痺側は頬の粘膜の運動障害も見られるため食べかすが残りやすいです。歯ぐきに知覚麻痺があると歯ブラシの毛先で傷をつけても分かりません。

2. 入れ歯の手入れのポイント

取り外し

片手のみの操作となるため焦らず、ゆっくり行います。麻痺側から入れ歯を口の中へ入れます。頬の粘膜を傷つけないようにします。

清掃

片手で入れ歯を持ち、もう一方の手で歯ブラシを持って行いますが、それが無理な場合は、手洗い用や風呂用のブラシの裏に吸盤を取り付け洗面台の使いやすい高さに固定し、入れ歯を動かして清掃します。

介助を要する場合

1. 歯磨きのポイント

姿勢

できるだけ座位を取るようにします。ベッドを傾斜させる(ギャッジアップ)ことができれば、30~60度傾斜させます。そうでない場合や布団では、背中に布団を折り曲げたり、背もたれを置いたりして安定させます。首・肩・膝・腰等の保持が安定しないときもその部分に座布団等を置きます。座位が取れない場合は、顔をしっかり横に向けるか横向きあるいは少しでも上半身を起こすようにします。

歯ブラシ

自力で清掃ができない人は、抵抗力も弱く感染症にかかりやすいため、歯ぐきや粘膜を傷つけたりすることのないように軟らか目の歯ブラシを湿らせて使用します。

ブラッシング法

麻痺がある場合は、麻痺側の歯ぐきや頬に食べかすが残ります。入れ歯は外して別々に磨きます。歯と歯の間、歯と歯ぐきの境目をていねいに清掃します。部分入れ歯のバネのかかる歯は虫歯等になりやすいのでていねいに。数本だけが飛び飛びに残っているような場合は、ガーゼを細い紐状にして清掃します。歯がない場合も歯ぐきや粘膜をマッサージするように優しく清掃します。

うがい

吐き出すための容器を工夫します。ペットボトル・牛乳パック・カップラーメン等の空き容器を口よりも少し大きめにカットして使いやすくします。「むせる」ことが多い場合は姿勢を正しく取り、1回に含む水の量を少なくします。吸引器があれば、それを使いながら行う方が安全です。

2. 舌もきれいにしましょう

舌の上に食べ物のカスや口の中の細菌が蓄積して苔状に見えるようになります(舌苔;ぜったい)。自覚症状は少ないのですが、舌の感覚が失われたり味覚の低下等の原因になっておいしく食事が食べられなくなります。口臭の原因にもなります。歯ブラシを使って行ってもいいですし、専用の舌ブラシも市販されています。強くこすると逆に感覚が麻痺したり、出血を起こすこともあるので優しく奥の方から掻き出すようにします。舌の中央から始め、左・右側の順に清掃します。

3. 入れ歯の取り扱い方

取り外し方・入れ方

部分入れ歯の場合は残っている歯にバネをかけて維持しています。バネの下に爪をかけて真上・真下に引き上げます。取り外す方向は一定に決まっているため、無理な力を加えるとバネが変形したりします。
入れるときはバネのかかる歯の位置まで持って行き、軽く圧迫します。小さな入れ歯は、しっかり持たないと誤って飲み込んでしまいます。

清掃方法

入れ歯専用の歯ブラシや普通の歯ブラシを使って歯ぐきに当たる部分や人工の歯、バネを清掃します。歯磨き剤は使用しない方が入れ歯を傷めることが少ないです。バネの部分は変形しやすいですから無理な力は加えないようにします。洗浄剤も多数市販されていますが、それに浸けるだけでは付着している汚れは取れません。歯ブラシを使った機械的な清掃も必要です。

口周辺のリハビリテーション

口は呼吸・食事・言葉や表情等多くの機能を持っていますが、これらは口周辺の筋肉の動きにより行われています。「食べる」ことは生命を維持していくだけでなく、楽しみでもあります。障害があってもそれをできるだけ早く回復し、元の機能が営めるようにしていくことが大切です。

食べ物をかんで飲み込むためには唇は閉じて、舌が十分に動かなければなりません。筋肉や関節は使っていないと動きが悪くなったり、動かなくなってしまうので、機能を回復させるために簡単な訓練を継続して行うことが大切です。

1. 振動刺激訓練

電動歯ブラシなら、その振動を唇・舌・頬の粘膜・歯ぐき等にあてます。普通の 歯ブラシなら少し圧力を加えるようにします。口の中は、必ず潤った状態で行うようにします。

2. ストレッチ

筋肉が硬くなっている場合、唇では中央・右側・左側と三等分し、介護者は親指と人差指で縮めたり伸ばしたりします。舌は前に突き出したり、上下・左右に動かすようにします。自分でできない場合は介護者がガーゼで舌を持って行います。頬は膨らませたりしぼませたりを交互に繰り返します。

3. 筋力増強訓練

運動しないとますます筋肉が萎縮して筋力が低下します。舌や唇の筋肉も同じです。歯ブラシの背面やスプーンを舌の先に当て、押し合うことによって筋力の維持を図ります。

それでも歯が痛くなったら・・・
介護が必要な人が歯の痛みを訴えた時の食事

歯痛と言ってもいろいろあります。「しみる」「咬んだら痛い」「何もしなくても痛い」等すべてひとまとめにすることは出来ません。

  • 「しみる」・・・・・・・・しみる原因のものを除外する。
  • 「咬んだら痛い」・・・・・柔らかいものの方がいいでしょう。
  • 「何もしなくても痛い」・・食事自体が取れないと思います。

食事の時の様子がおかしいと思われたら、歯や歯ぐきに異常がないかを調べて、歯科で診てもらって下さい。

口の中を清潔に保つとこんなにスゴイ!

1. 元気になれる!
口から物を食べることにより、介護の必要のある人も全身の回復が目を見張るほど著しく元気になります。
2. 肺炎を予防できる!
また、口の中が不潔であることは細菌の繁殖を促し、それらを自然に肺に吸引したり、飲み込みがうまく行かないことにより誤って肺に入ってしまい、肺炎を起こしやすくなります。これは全身の抵抗力が衰えている時には生命の危険につながります。口の中をきれいにすることにより、肺炎を予防することが可能です。
3. リハビリになる!
歯ブラシを使うことにより、手や腕の機能の維持やリハビリテーションが行えます。

ひとことアドバイス

専門家にしてもらうこと、指導を受けて本人や介護者が行うことを状態に合わせて組み合わせ、少しでもQOL(Quality of Life)の向上を目指していくことが大切です。

  • 歯の妖精のお話
  • おすすめオーラルケアサロン
歯科へ行こう!
  • ポイントがもらえる歯科医院検索
  • 口コミで歯科医院を検索
  • ネットで予約が出来る歯科医院を検索
  • 歯科へ行こう!

  • 和田精密歯研株式会社
  • ハーモニック-歯科専門求人・転職サイト
  • 歯ART美術館